倍率が高いといううわさで不安です・・・
自信をもって入試に臨んだのに、不合格でした・・・
いったいなにを勉強したらいいのか分かりません・・・
過去問を取り寄せてみましたが、どう解答したらよいのか・・・
そこで、戦略的に入試対策を行ない、想定通り合格を勝ち取った玉村洋平税理士による、入試対策の手引きを掲載いたします。ご参考にしていただければ幸いです。
<玉村洋平 プロフィール>
昭和53年大阪府豊中市生まれ。
平成15年京都大学法学部卒業、平成23年東亜大学大学院修了、税理士登録。
大阪市内の税理士事務所、京都市内の税理士法人勤務を経て、玉村洋平税理士事務所開設。
近畿税理士会豊能支部所属。
平成24年6月20日
税理士 玉村洋平
佐藤代表理事と私も本校の出身者ですが、通信制の大学院で税法学の研究ができる、ひいては税理士試験の2科目免除が受けられる、というのは目下本校のみであり、したがって税理士を目指す社会人に極めて志望が多く、その入学は大変難しいものとなっています。しかしながらその入試問題には明らかに傾向があり、対策次第では合格の確率は非常に高くなると考えています。それを以下に説明していきます。
出題については小論文としか発表されておらず、何が出されても文句はいえませんが、毎年例外なく会社法のうち株式会社に関する内容から出題されています。
具体的には会社法上の論点についていくつかの見解が示され、それぞれの見解の要約を求めたり、対立点を明らかにせよというものです。
問題文には知識を問うものではなく、読解力、分析力、論理性等を問うものであると書かれていますが、しかし何らの対策もなしにこの問題に挑むのは無謀といわざるを得ません。
なぜなら出題される論点はおおむね有名なものではありますが、しかしやはり高度な法律学を前提としたものですので、対策なしに合格出来た人は、たまたま運が良かった、という面が強いと思うからです。
逆に、会社法を勉強して対策をしておけば解答するのは比較的容易な問題であるといえると思います。
それでは具体的にはどのように対策を進めるかですが、私は伊藤真著「会社法 第2版」 (伊藤真試験対策講座9)を読み、覚えることを勧めます。著者はいわずと知れた司法試験受験指導界の第一人者であり、分かりやすい解説はさすがです。この本によって株式会社の制度設計を理解して、会社法の解釈の上でどういう論点があるのかを覚えることが一番だと思います。
ただ、この本は本来は司法試験用ですので、かなり高度で難解な論点も網羅しています。個人的にはここから主要なもののみを押さえることで十分と考えています。
法解釈学において論争が起こるのはそれぞれの説にメリット・デメリットがあるからです。民事においては何を保護するか、誰を優先すべきかという立場の差、ということになろうと思います。読解力、論理性等を問うというのはこうした対立の構造を理解して答案に示せるかを試す、ということだと考えられます。テキストを勉強するときにはこうした法律学のあり方を意識しながら進めることでしょう。
繰り返しになりますが、本質的には「法的な考え方」を理解できるか、ということが試される試験だということです。そういう意味で法学部の出身者が圧倒的に有利であることは否定できません。法律学の初心者は法学概論のテキストから始めるべきかな、という気もします。分かりやすい本ではありますが、いきなり会社法のテキストを読むのは苦しいかもしれません。
以上
本稿を参考にしていただいて、皆さまの入学試験がうまくいくことをお祈りしております!!!
なお、会社法や法的考え方について理解できない部分があったり、実際に答案をどう書いたらよいかわからない、という方のために、玉村税理士による個別相談(有料)もうけたまわっております。
玉村税理士が一人で対応いたしますので、申し込みが多くなりますと、お断りせざるを得ない事態も想定されます。利用をお考えの方は、お早めにお問合せくださいませ。
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